設立20周年を迎えて
長崎盲ろう者友の会・あかり
設立20周年実行委員会
「長崎盲ろう者友の会・
あかり」は2002年5月18日に設立し、今年で20周年を迎えました。
<設立まで>
1988年、「長崎視覚障害を考える会」が発足しました。活動を行う中で「盲ろう者のことも考えましょう」という話になりました。
1996年、ろうあ協会など4団体に呼びかけて実行委員会を作り、「宇宙人からのメッセージ」と題して福島智さんの講演会を開催しました。
講演会終了後、参加者から「今後も盲ろう者が集まれる場を作ってほしい」との声が出て実行委員会を「盲ろう者の集い実行委員会」に変更して集まりを続けることになりました。1997年から2001年まで、1年に1、2回のペースで「盲ろう者の集い」として集まりました。(午前中はサポーター研修会。午後は、盲ろう者同士や家族の交流会・ゲーム大会・クリスマス会などを行いました。)
1998年には全国盲ろう者協会主催の「盲ろう者向け通訳者養成研修会」が開催され、少しずつですが盲ろう者への支援体制ができ始めました。
このような中、1999年に愛知県で開催された全国盲ろう者大会に参加した古川(山田)幸枝さんと古川竜一郎さんが「長崎にも盲ろう者友の会を作りたい」と、集いを行っていたメンバーに相談しました。そして2000年10月、「盲ろう者友の会設立準備会」が発足しました。毎月1回会議を行い設立の準備を進め、2002年5月18日に設立総会を行い、「長崎盲ろう者友の会・あかり」が誕生しました。
設立から20年の歩み
会長 古川 幸枝
友の会の設立時、私は33歳でしたが、それから20年間、周りの方々にも助けてもらいながら会長を続けています。
「ひとりぼっちの盲ろう者をなくしたい」と「あそこに盲ろう者が住んでいるよ」と情報をいただいたら訪問して話をしました。各地域を回って「地域交流会」をしました。多くの人に盲ろう者のことを知ってほしくて学校や婦人会などに講話に行きました。盲ろう者の通訳・介助員を増やそうと、手話サークルなどのボランティア団体を訪問しました。
設立後、少しずつ会員が増えました。盲ろう会員は、一番多いときは29名でした。その後、高齢になったり亡くなったり、家庭の事情などで減り、現在は17名です。10周年を迎えたころには会員全体で200名ぐらいでした。その後多少の増減はありますが、現在は232名です。
私が会長になったころは少し見えていたのでFAXで他の人と連絡していました。でも、あかり設立後数年で全盲になり困りました。そこで視覚障害者協会に相談し、パソコンの勉強を始めました。今はスマホとブレイルメモを繋いでLINEもできるようになりました。
会の活動でいろんな交流会を行いました。カレー、焼きそば、パン作り、ミニミニ運動会、ボウリング大会、クリスマス会、羊や馬などに触れる動物園に行って動物たちと触れ合いもしました。料理教室、防災体験などの研修もしました。交流会や研修会に参加することで盲ろう者の外出の機会が増えました。
そんなときにコロナが流行し、ほとんどの活動ができなくなりました。盲ろう者がどんな生活をしているのか気になりアンケートをしました。みんな困っていました。去年と今年、助成金をいただいて消毒薬やマスクなどの衛生用品を盲ろう者に配りました。
<20周年大会>
2020年の春、「20周年に講演会をしたい」と計画を始めました。でも、コロナで何も進まず、「20周年は何もできないかな?」とあきらめかけたこともありました。
去年10月に第1回の実行委員会を開催し、今年11月12日(土)と13日(日)の2日間、140名近くの方に参加していただき記念大会を開催できました。全国盲ろう者協会の橋間信市事務局長さんが講演をしてくださいました。これから30年、40年を目指してがんばろうと勇気をもらいました。
これからも「ひとりぼっちの盲ろう者をなくそう」を目標にがんばります。皆さんのご協力をよろしくお願いいたします。
2022年12月
(出典:『コミュニカ』66号、
全国盲ろう者協会 2023年3月発行)
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